就職氷河期のミドル層の採用に関する助成金

最近、顧問先他、中小企業の事業主の方によくご相談いただくのは、「なかなかいい人材が採用できない」ということです。

 

何故人材を確保できないのか?

回答としては、少子高齢化もあって、そもそも「働き手」自体が少なくなってきていることと、その働き手自体が、そもそも大企業入社というのが目標となっていること、という点があげられます。

 

私自身は2002年学卒なため、超氷河期といわれる世代真っ只中でした。エントリーシートのみも含めると、100社くらい余裕で落ちました笑。(私自体が実力が無かったのもありますが)

そのように私自身が、所謂ロスジェネ世代なため、今は働き手自体が企業を選ぶ世の中になっているので隔世の感がありますね。

 

さて、そのような中、中小企業に活用いただきたいのが、厚労省管轄の「特定求職者雇用開発助成金(就職氷河期世代安定雇用実現コース)」でございます。こちらの助成金は、35歳以上55歳未満の過去5年間の間に正社員経験がない方を雇われた際(ハローワークや適正な有料・無料の職業紹介所を通じて)に申請・受給できる助成金でございます。

たしかに正社員経験があまり無い方を雇用するにあたっては、多少なりとも不安を持たれる企業も多いかとは存じますが、この世代の方々は、能力が高いのにも関わらず、なかなかいい就職先に出会わなかった方もいらっしゃる世代であります。(ちなみにアルバイト、フリーターで長らく働かれていて、単に正社員の経験が無い方も対象に含まれます)

 

また、この厚労省の当該助成金を受給した後、東京都においては、「就職氷河期世代雇用安定化支援助成金」といった、都独自の助成金も併せて受給できるチャンスです。

 

この都の助成金は、必ず国の助成金を受給した後に申請する助成金であって、該当従業員の方に向けて指導育成計画を作成してあげたり、メンターの選定をしてあげたり、つまりは、該当従業員の方を働きやすい環境を整えてあげるイメージの助成金でございます。

 

国や都としても、ミドル世代でなかなかいい就職先が無いとお悩みの働き手をなんとかして受け入れる会社を応援しているのですね。

 

ちなみに国の特定求職者雇用開発助成金は、元々あった助成金でして、例えば障害をお持ちの方ですとか、高年齢者の方とか、なかなか就職が難しいとされる方向けの助成金として、存在自体は昔からございました。

令和2年より、この所謂「ロスジェネ層・ミドル層の就職困難者」に対する助成が始まりました。

 

もし「人を雇えない」というお悩みを持たれた中小企業の事業主の方は、こうした助成金を活用しつつ、会社としてのいい「人財」を活用する方向性を考えてもいいかもしれないですね☆