労務的年末あれこれ

この時期になると、企業にとっては人事労務を扱う部署では年末調整で忙しい時期に突入します。

最近増えている感覚があるのは、年末調整はあえてせず、確定申告をしたいという人が一昔前より増えている、といった現象です。

なぜか。

答えは副業をしてもいい企業が増えた、ということも要因として挙げられます。そして、副業しないと生活が回らないという忌々しき事態に陥っているとも言い換えることができます。

従業員にとっては仕事はやりがいは勿論大切ではありますが、それ以上に、仕事は生活がかかっていて死活問題なわけです。中にはその従業員の弱みにつけこんで、サービス残業の嵐を強いるような企業もいまだにあります。(いわゆるブラック企業ですね)これは、大企業、中小企業、零細企業といった会社規模に関わらず、起こっています。

安倍総理が舵取りをしている「働き方改革」は目に見える残業を規制する方向にはいっていますが、これが逆にサービス残業の増加につながらないか、といった懸念も当然あります。

そこで何が最も大事なのか、というと、やはり経営者の考え方改革なのです。経営者が、従業員のことをきちんと考えきちんと行動する。この意識があるというだけでまずは改革の一歩です。

 

この年末という時期は、年末調整だけでなく、我々社労士においては、助成金の受給ラッシュの時でもあります。

やはり、行政サイドとしても、年を越してまで審査というのは少ない気がしますね。

この助成金もいわば、おおざっぱにいうと、「従業員にとっていい会社にしようという会社にはお金を助成しますよ」という制度なわけです。本質は経営者のための制度ではありません。

従業員と経営者が同じ方向を向いている会社は強いです。我々社労士も、経営者は勿論、従業員にとっても幸せな会社を作るお手伝いができたら、と日々思っています。